おぎはら皮ふ科、宝塚市中山寺、皮膚科、アレルギー科、漢方診療おぎはら皮ふ科

CBDオイル(自費診療)

CBDオイルとは

アサ(大麻草)にはカンナビノイドと総称される生理活性物質が百種類以上含まれています。
その中に、THC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)という2大成分があります。THCは精神作用のため、日本で使用が禁止されており、日本で使用が可能なのはCBDをはじめとするTHC以外のカンナビノイドです。
CBDには抗けいれん作用、抗炎症作用、鎮痛作用、抗不安作用、抗てんかん作用、抗がん作用、制吐作用など様々な作用があり、病気の予防や有用性について研究が進められています。

 

CBDオイルとは、THCを含まない大麻草の茎と種からの抽出物です。

 

当院は医師、歯科医師、獣医師のみが加入することができる臨床CBDオイル研究会の会員です。当院で扱っているCBDオイルも臨床CBDオイル研究会のものです。(ネット等では購入できません。)

 

安全性について

大麻は現在規制されているTHC成分を含むものであっても「アルコールやカフェイン、タバコよりはるかに安全」と言われます。
◎急性中毒症状がない
◎身体依存性がない(禁断症状などは起きません)
◎致死量がない
◎人の攻撃性を低下させる
タバコやアルコールを原因とする疾患による死亡数はWHOの報告(2011年)でも全死亡の12%と推計されています。それに比べて大麻がいかに安全なものかがわかります。それに加え大麻は多くの薬効があるのです。


副作用について

◎倦怠感、眠気、めまい、軟便、多動、イライラ、頻脈など。これらはごく少量から徐々に増量(数日〜1週間毎)していくことで回避できるケースが大半です。
◎やや稀なものとして、怒りやすい、けいれん発作の増加、食欲減退、緊張感、動悸、不眠、頭痛など
◎大麻草成分に対するアレルギー反応

 

 

参照・引用:臨床CBD研究会https://cbd-info.jp/

 

大麻草にはカンナビノイドと総称される生理活性物質が数百種類以上含まれています。
その中で最も有名な成分がTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)です。
THCはその精神作用のため規制されており、本邦で使用可能なのはCBDを始めとするTHC以外のカンナビノイドです。
なかでも最も研究が進んでいるのがCBDです。抗痙攣作用、抗炎症作用、細胞障害の抑制と改善作用、抗不安作用、降圧作用、特定の癌における細胞死を誘導する作用などが知られています。

それではなぜ植物の成分であるカンナビノイドが多くの疾患に効果をもつのでしょうか。
その理由は、ヒトを含めた全ての脊椎動物もみな内因性カンナビノイドを持ち、それを介してさまざまな機能を制御しているからです。
これをエンド・カンナビノイド・システム(ECS)といい、ヒトだけではなく全ての脊椎動物が持っている生体の制御システムです。このECSが食欲、睡眠、性行動、疼痛、免疫、感情、運動機能、発達、老化、認知、記憶などをコントロールしているのです。
ヒトは老化や強いストレス、栄養障害、重金属、環境ホルモン、女性ホルモンなどにより、「カンナビノイド欠乏症」の状態となります。CBDオイルによる治療とは、植物由来のカンナビノイドにより、ヒトの内因性カンナビノイドの欠乏を補うという治療です。
ECSの機能低下が関与していると考えられる病態は無数にあります。
癌、不眠症、さまざまな疼痛、嘔吐、関節炎、てんかん、糖尿病、虚血性心疾患、認知症、自閉症スペクトラム、うつ病、不安障害、統合失調症、炎症性腸疾患、多発性硬化症などの自己免疫疾患といったメジャーなものから、原因不明の希少疾患まで、多くの疾患にCBDオイルの利用が試みられ、素晴らしい効果が認められています。

エンド・カンナビノイド・システム(ECS)とは

薬やハーブが効果をもつのは、それらの成分が生体に元々存在する生体内物質であるか、その類似物質であることが理由です。人の体内にも麻と同様に「カンナビノイド」が元々存在します。「アナンダミド」「2-AG」という内因性カンナビノイドがこれまで発見され、全身に分布する受容体と結合して、細胞同士の連携とバランスを調整することで、痛み、食欲、免疫調整、感情制御、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などをコントロールしていることが近年の研究で明らかになってきました。受容体については神経細胞で多いCB1、免疫細胞で多いCB2などのサブタイプが知られています。
このようなカンナビノイドを介した全身調整の仕組みはエンド・カンナビノイド・システムと呼ばれています。ところが外部からの強いストレスや加齢などによって、このシステムの働きが低下してしまい、様々な疾患や不調が生じることが近年の研究でわかってきました。つまり多くの病態で「カンナビノイド欠乏症」であるわけです。
製薬会社もカンナビノイド医薬品の開発を多く手がけており、多発性硬化症のような神経難病に対してだけでなく、てんかん、癌性疼痛、糖尿病、潰瘍性大腸炎、統合失調症などのより一般的な疾患についても治験が進んでいます。

医療に使えるCBDオイルの特徴

医療に使うためにはまず効果が高く、安全で、継続的な使用が可能であることが重要です。
日本で使用されているCBDオイルの大半はアイソレートです。これは数百種類以上ある大麻草成分のうち、CBDだけを抽出してココナツオイルなどに溶かしたものです。
しかし生薬は「多成分」であることに意味があります。多くの成分が相乗効果をもたらしたり、副作用を軽減したりするのです。効果からみた場合、全草成分(フルスペクトラム)が望ましいことはいうまでもありません。しかし現在の日本の法律では、花や葉からの秀出やTHCの残存は禁止されておりますので、フルスペクトラムの製品は使えません。
アイソレートでは効果が不十分、しかしフルスペクトラムは法律的に使えない。そのため当研究会では《ブロードスペクトラム》を採用しました。
これは花や葉からは抽出せず、THCも含まないが、できるだけフルスペクトラムに近いヘンプオイルです。
当研究会が推奨するのは、下記のような条件が整ったオイルです。

 

1. 《ブロードスペクトラム》であること
2. 服薬に支障がない範囲で高濃度であること
3. 完全オーガニックな製品で、農薬や重金属などが一切検出されないこと
4. 国際的な薬品の生産品質規範であるGMP(Good Manufacturing Practices)や食品製造の安全性基準であるHACCEPなどを取得しており、生産過程が信頼できる。
5. THC成分の検出などにより税関で止まることがない万全の検査体制であること
6. 継続可能な価格であること

 

CBDオイルには多くの種類がありますが、大きく分けて2つです。THCを除く多くの成分を残しているブロードスペクトラムCBDオイルとCBDのみが含まれたアイソレートと呼ばれるものです。
大麻草には、CBDやTHCを除いても数百種類以上の生理活性物質を含み、それらが不眠や疼痛、嘔吐、抗てんかん作用、免疫調整作用、抗炎症などに対して相乗効果を持つことが確認されています。これをアントラージュ(取り巻き)効果といいます。つまり多成分(ブロードスペクトラム)の臨床効果はCBD単独(アイソレート)よりとても良好なものとなります。
ただ残念なことに市場に出回っているCBDオイルの多くは非フルスペクトラムの製品です。このような製品は、加熱して粉末にしたCBDをオリーブオイルなどに溶かし、甘みをつけるなどして飲みやすくしてあります。非フルスペクトラム製品が増えた理由については、CBDが目立つ成分であるがゆえに20%とか40%とかの高濃度を前面に出すことで、他の商品との差別化しやすいことや、CBD以外の成分を捨てることで、農薬や重金属などの有害物質を避けやすいという利点があることです。
ブロードスペクトラム製品の利点は、何といっても数百種類以上の生理活性物質によるアントラージュ効果により高められた素晴らしい臨床効果です。ただし、そのまま圧縮して抽出するため、材料が良質でないと農薬や重金属がそのまま入ってきてしまいます。
これまでのCBDオイルは医療関係者がほとんど関与しない形で流通していました。そのため上記を全て満たす製品は非常に少なく、価格も全般的に高すぎる印象でした。さらに安定供給にはほど遠く、大手の販売元ですら税関の検査が通らずに販売中止となるようなこともよくありました。
当研究会の会員には、以上の条件に完全に合致する高品質のCBDオイルを提供しております。

CBDオイルの使い方について

使用前に知っておくべき大原則

(1) 個人差が大きい
○自然物である CBD オイルは化学薬品と比べて反応の個人差がとても大きく、同じ効果を得るための用量が 20-30 倍違うこともある。また同じ人でも体調により必要量が異なる。

(2 )目的を明確にして摂取する
○健康増進や症状の改善など、目的により必要量は大きく異なる。多ければよいというものではない。痛み、不安、発作、不眠など摂取目的を明確に定め、少量から徐々に増量していき、目的に合った《スイートスポット》を探すべきである。
また同じ個人でも体調や時期により必要量の変動もありうる。

(3) CBD の二相性作用
○少量ではマイルドな覚醒作用、用量が多くなるにつれリラックス効果が大きくなる。
○日中にいきなり高用量を用いると「リラックスしすぎて仕事がやりづらい」といったことも起こりうる。
○逆に夜に用いて覚醒効果が睡眠の障害になることもある。より高用量を夜に服用するという手もあるが、まずは日中(午前〜午後の早い時間帯)での服用を試すべきである。
○日中に「少しずつから試す」のが基本的な使い方である

 

成人の服用方法

●同じ量を数日間続け、効果を確認しながら、少しずつ増量していく
○開始当初は、日中に効果を確認する。
・日中の方が効果が判定しやすい。
・覚醒作用は感じない人が多いが、出たとしても日中ならば問題ない
・たとえば不眠の場合、まず日中に用いて、リラックス効果が得られる用量をに把握しておき、その量を夜間に服用する。

●服用量:健康増進目的や効果を急がない場合
○CBD 3-10mg を 1日1回から開始

●服用量:痛み、不安、てんかん、不眠など明瞭な症状がある場合
○1回 0.25-0.5 mg/kg(体重60kgで15-30mg)1日1-2回から開始

 

経口摂取の方法と服用しづらい場合の対処方

●最も臨床的な効果が得られやすい基本的な方法は「CBDオイルの舌下服用」である。
○舌下へ滴下し、2〜3分以上飲み込まずにキープ
・スプーンや付属のスポイトを用いて口腔内に入れる
・口腔粘膜からの吸収は消化管からより良好で、肝臓での代謝も避けられるため、速やかにより良い効果が得られる。
 
●CBDオイルを味が苦手で服用しづらい場合(特に小児やペット)
○食物に混ぜる(吸収率からいうと脂質の多い食物が望ましい)
○オイルを空カプセルに充填する。もしくはカプセル製剤を使う(この場合も脂質の多い食べ物と摂ることが望ましい)
・胃酸や肝臓による代謝の影響を受けるため、効果はやや落ちる。
○結晶(アイソレート、ブロードスペクトラム)をココナッツオイルなど好みのオイルに溶かし服用する。
・ただし、ブロードスペクトラムの結晶であっても、成分や効果は通常のブロードスペクトラムより低下する。

CBDオイルの安全性について

大麻は現在規制されているTHC成分を含むものであっても「アルコールやカフェイン、タバコよりはるかに安全」と言われます。

 

1. 急性中毒症状がない
2. 身体依存性がない(禁断症状などは起きません)
3. 致死量がない
4. 人の攻撃性を低下させる

 

タバコやアルコールを原因とする疾患による死亡数はWHOの報告(2011年)でも全死亡の12%と推計されています。それに比べて大麻がいかに安全なものかがわかります。それに加え大麻は多くの薬効があるのです。2018年カナダが先進国では初めて嗜好用も含めて解禁したのも以上のような理由です。

頻度の多い訴えとして、倦怠感、眠気、めまい、軟便、多動、イライラ、頻脈などがあげられる。これらはごく少量から徐々に増量(数日〜1週間毎)していくことで回避できるケースが大半である。
やや稀なものとして、易怒、けいれん発作の増加、食欲減退、緊張感、動悸、不眠、頭痛などがある。

 

大麻草成分に対するアレルギー反応
●大麻草成分に含まれるタンパク質と同様の特性をもつ食品や物質に対してアレルギーがある場合、CBDオイルの服用によってアレルギー反応が生じる可能性がある。
●CBD結晶を用いたアイソレート製品では、添加したオリーブオイルなどがアレルゲンとならない限り、生じる可能性は低い